秋草柄の着物の時期♪涼やかに季節をつなぐ草花たちはいつ着ればイイの??

秋草柄の着物。秋という文字があるだけで、暑さが一瞬スッと引いて2度くらい温度が下がったような気分にさせてくれます。なかなか終わらない気だるい暑さ、残暑の時期は身体もメンタルも疲労気味。

そんな時には爽やかに癒してくれるモノを求めたのでしょうか。冬が終わって春に咲く花は沢山ありますが、春の草花たちをあえて1つの柄と呼ぶことは無いようです。

どんな歴史と思いがこの柄の名前につながったのでしょうか。着物の柄としては決して派手ではありません。

季節の名前が付いているから迷います。着る時はいつなのか正解はあるのでしょうか。時期は? 秋草柄の着物。涼やかなビジュアルと粋な模様のコラボを着こなしましょう。

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秋草柄の着物の時期は? なるほどそこなの!?

秋草柄の着物の時期。秋と付く柄なら、着物はその時期に着るのでしょうか。それとも秋草柄だからナニか特別な時期があるのか。秋草柄の着物、この時期に着て欲しい柄です。

秋の七草♪アニメで覚えよう!

◆秋草柄の着物の時期
季節でいえば夏と秋
時期を細かく設定するなら8月の立秋~9月の白露に入る頃。

挨拶が暑中から残暑に変わる立秋は暦の上では秋と呼ばれますね。二十四節季ではそのあと処暑となり、季節が進んで白露を迎えます。9月の1週目過ぎに白露、そして秋分が来ます。

近年は残暑が長く続いて、夏と秋の境目がハッキリしない年が多くなっています。それでも季節を感じることができる柄は心が安らぎますね。

少し先取りすることでこれから来る季節への思いも伝わります。目の前に見えているものではなく、次を楽しむのが粋と感じる日本人ならではの心理があるのでしょう。

次は「秋草柄」がどのような柄なのかをご紹介します。

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秋草柄に選ばれた草花にはナニがあるの?

秋の花といえばコスモスや彼岸花が思い浮かびますが、残念ながらそのような映える花は秋草柄には入っていません。実は秋草柄にはそのもととなるがあります。

萩の花 尾花葛花なでしこの をみなえしまた藤袴朝顔の花

万葉集に載っている山上憶良の作品です。この歌に詠まれている花を参考にして「秋草柄」と呼ばれる花がまず選ばれています。

現代では花は花屋さんで買うことが多くなっています。山上憶良が生きていた時代にどのように花が咲いていたかは想像するしかありません。

でも歌に詠むくらいにこれらの花は人々の目を引き心を癒したのでしょう。花の名前を再確認しましょう。

  • 秋草柄の草花
  • ・萩
    ・尾花(すすき)
    ・葛
    ・撫子
    ・女郎花(おみなえし)
    ・藤袴
    朝顔(ききょう)

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朝顔と詠まれた花は今の桔梗という解釈が通説となっています。今咲いている朝顔は7月~8月の柄。短い期間しか着られないむしろ贅沢な柄です。

秋の7つの草花、1つを単独で使ってもOKです。そして組み合わせることで秋の野に咲く花の風景をイメージさせれば、秋草柄の上級者として注目を集めそうですね。

あの秋の花は秋草柄にカテゴライズされないの?

秋の花といえば先程の7つ以外にも思い浮かぶ花があります。しかも着物には欠かすことができない柄。それは菊の花の柄ですね。

菊の花は原則秋草柄にはカテゴライズされません。それは菊の模様が別格ということがいえるからです。

万葉集の時代には野原に咲いている菊の花はあったようですが、歌人の目に留まることはあまりなかったようです。菊の花が模様として注目を集め始めたのは1100年代以降でした。

「菊」という確立した模様と認識されたのです。菊の花を単独で柄にした着物の時期はメインは秋となります。

ただ菊はその人気の高さから他の季節の柄と組み合わせてゴージャス感も出せる花。デフォルメしたデザイン性の高い菊の柄もあります。その場合はどちらも1年を通して着ることができます。

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その他の秋の花はりんどうもありますね。こちらも秋草柄と着る時期は同じです。今ではお花屋さんで購入する花ですが他の秋草と同じように野生で咲いている花。8番目の秋草柄にしたいですね。

秋草柄の着物の時期♪やっぱり季節限定? 判定は??

手持ちのお気に入りの着物が秋草柄かもしれない、でもこれを卒業式や入学式に着られるのか…。着物の柄は季節が決まっているものもあるのでやはり悩みますよね。

まずそういった場に着ていける正装に相応しい格の着物であるかどうかを知る必要があります。一般的に卒業式や入学式は訪問着がベストといわれていますね。

もし「絽の着物」や「紗を使っている」、仕立てが「単衣(ひとえ)」ならこれはあくまで初夏~初秋対応なのでNGです。3月~4月は「袷(あわせ)」になります。

もう1つのチェックポイントは柄の入り方。肩から裾まで連なるように柄が入っているかを確認しましょう。そして先程もご紹介したように秋草の柄が単独で入っているならやはりNG。

もし菊などと組み合わせてあるのなら通年で着用は可能です。大切な式は後々まで画像を見ることもあるので、どうしても心配な時は着物のプロに伺ってみましょう。

まだまだ暑さが残る季節に着る秋草柄。着物が無理であれば、ナニか持ち物に取り入れるのもイイですね。短い秋を見逃さないためのグッズを探しに行きたいと思います。

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