からしの原料産地はどこ? 日本では作らない?? 海を渡ってあの国から来る?!
からしの原料…これに小さな疑問を抱いたのは、スーパーの香辛料売り場でした。チューブに入った香辛料は便利なので、どこの家庭にも1本は常備されていますよね。
わさびは生わさび、しょうがは古根(ひね)しょうがなどで年間を通して目にするので、原料がどこから来るのかは想像がつきます。でもからしは畑などを見た記憶がありません。
チューブの箱に載っている原材料、1番最初に出てくる名前は「からし」ひょっとしたら、メーカーさんが密かに育てている場所があるのかもしれません。(やっぱ社外秘?)
鮮やかな黄色は差し色にしてもオシャレです。色も味もピリッと効くので頼りになる存在ですね。でも原料の産地はどこ? からしのふるさとを探しに出かけます。
からしの原料の産地はどこ? 国内?? 海から空から?!
からしの原料の産地はどこなのか? おでん・シュウマイ・納豆など、からしは味を引き締めます。からしの原料、どこに行くと産地があるのか。産地に行くためにはまず、空港へ行きましょう。
日本のからしの99.999%はカナダから輸入されています。
からしの魅力を最大限に引き出す使い方♪
からしのふるさとはなんとカナダでした。その昔は日本国内でもからしを育てていました。
でも現在はとてもレアな存在。普段目にしているからしはほぼカナダが産地と言って間違いありません。国内生産のからしはホントに0なのかと思い、自然食品のお店に行ってみました。
ありました、とても貴重な北海道産のからし。他には江戸時代からからしを作っていた福井県産があります。今でも歴史を受け継いで、伝統の製法でからしを作っています。
北海道産のからしは粉状。値段は15g/320円位です。チューブ入りのからしが平均42g/190円なのでやはり、国産からしはセレブな存在です。
からしの産地は判明をしました。でもカナダで育っているからしの正体がナニかが分かりません。謎多きからしの真実に迫ります。
からしはナニからできるの? 花が咲く?!
からしの箱に書かれている原材料のからし。木があって実がなるのか、花が咲いたり葉っぱを使うのかなと思ったのですが、からしの原料はコレ。
菜の花の仲間「からし菜」の種を加工して、からしを作ります。
見た目は菜の花。からし菜という名称そのまま、葉物野菜として出荷されます。花が咲く前の柔らかめの葉を食べるので、2月~4月初めが旬です。
からしと付くので、葉っぱにもピリッとした辛みがあります。お漬物からパスタの色どりまで、活躍の場所が多い野菜。見かけたらぜひ早春の味をお試しください。
からし菜は育てていても種を加工してからしにするのはなかなか手間がかかる工程が必要。日本では葉っぱを食べることがメインですね。見た目ワイルドな葉物ですが、食卓を彩ります。
からしの正体がからし菜の種ということは判明しました。でもからしと聞いて思い浮かぶのは、ジャパンイエローのからしと、少しブラウン系のオシャレからし。からしにも種類があります。
種類を知れば、あなたとからしの距離が縮まります。からしの使い分け、程よい辛さでで迫っちゃいましょう。
カナダから来るけれど和ものなの?
からしは菜の花の仲間でしたね。細かく分けるとからしと呼ばれる中にも種類があり、原料となる種の種類も変わります。表にしてみました。
からしの種類 | 和からし | 洋からし | 黒からし | 呼び方 | オリエンタルマスタード | イエローマスタード | ブラックマスタード |
---|---|---|---|
種 | 小さめ | 大き目 | 小さめ | 味/成分 | 辛み成分が強い (アリルイソチオシアネート) |
辛みはまろやか (パラハイドロキシベンジルイソチオシアネート) |
辛み成分が強い (アリルイソチオシアネート) |
呼び名が変われば雰囲気も変わる、オリエンタルマスタード。昔から日本で栽培をしている和からしです。
からし菜からとれる種は漢方薬としても使われます。薬になると芥子(がいし)と呼ばれ、胃腸薬や湿布薬に使われます。
ライター泣かせ(文字数稼げる?) の長~い名前の辛味成分は、大根おろしの辛味と同じ。日本人には馴染みがある、しっかりと効く辛さが特長です。
洋からしはイエローマスタード。当たり前と突っ込まれそうですが、辛味成分の名前はかなり長め。(試験に出たら大変ですね) 和からしより色も辛味も控えめなのが特長。
からしより、マスタードと呼ばれることが多いですね。イエローマスタードだけでは物足りないので、はビネガーや香辛料と混ぜた製品がほとんど。
大き目な粒をそのままピクルスにしたものも見かけます。ソースのアクセントになりますね。あまり耳にしたことのない、黒からしも大事な役割を持っています。
商品名に和からしとついていれば、オリエンタルマスタードの種を使っています。からしと表記があれば、和からしと洋からしをブレンド。黒からしも辛味で貢献しています。
味と生活のアクセント♪からしを大切に?!
最後になってしまいましたが、からしの種子からからしを作る工程をご紹介します。
◆からしの製造工程は?
からしの種子
↓
油分を多く含むので(約4割が油)脱脂の加工をする。
↓
粘り気がなくなる状態まで乾燥させる。
↓
乾いたら粉にする。
↓
粉状のからしができる。
↓
水を加えると辛味成分の元が分解され、ピリッとしたからしができる。
種子からからしになるまでの工程は短いものではありません。そして粉を水で練らないと、理想通りのからしはできません。
チューブになったからしは、辛味が保たれるように加工された、優れものですね。納豆やしゅうまいなどに、無条件で付いて来ますが、からしを作る手間には変わりはありません。
カナダから来るからしは、日本のからしを作るために栽培されたからし達。容器の上にチョコンとのっているからしも、遠い海の向こうで作られています。
納豆の大豆・添付のからし、とても日本的な和の食品ですが、輸入に頼らないと維持はできません。
今回からしの産地を知って、からしを見る目も変わりました。貴重な黄色と辛味は努力の結果です。小さな袋のからしも、スパイスとして使い切る工夫を続けたいですね。
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