月見草の花はいつ咲くの? 名前と名セリフに騙された! 花は実在するの??
月見草、この花の名前を見ると思い浮かぶのはやはり空の月そしてその下に咲く優し気な花の姿ですね。音は虫が集く声だけ。月見草は自然の中で咲いている花です。
この花がとても日本的なイメージがあるのは過去に文豪がつぶやいた名言のためでもあるでしょう。雄大でありながらなだらかな稜線と月見草のコラボは1枚の絵にもなる情景です。
名前の響きだけでこの花のことをすべて知ったような気持ちになっているのも確かです。
開花の時期は月のイベントの時期と重なるはずだけど、もしかしてそれは勘違いかも。 花のイメージは合っている? 月見草の意外な真実を紐解いてみましょう。
月見草の花はいつ咲くの? 季節の行事とは関係してる??
月見草の花。花の名前を耳にしたら花をリアルに見てみたいと思わせる花です。月見草の花についてまずは花の開花時期のお話から始めましょう。
ほの暗い空気の中での開花は神秘的です♪
月見草の花が咲く時期はこの頃です。
5月~9月頃まで 1番多くみられるのは7月
月見草は季節的には夏の花にカテゴライズされます。
月を見るとあるので旧暦の8月15日の中秋の名月に多く咲くと予想していたのですが9月に入ると花は終わりに近づくのです。
月見草の開花時期が判明したあとは、ホントはよくわかっていない月見草の真実と向き合いたいと思います。
知られている名前はいつわり? どこから来たの??
月見草が咲く季節は初夏から秋の初め、ピークは7月でした。年間で月が1番注目される時とは少しピークは違っています。名前から受けるイメージが先行しすぎた結果ともいえそうです。
ところで耳にした目にしたという人は多めの月見草。植物的にはどのような花なのかはあまり知られていません。月見草とはこのような花です。
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◆月見草
- 主な故郷は南米
- 日本には江戸の終わりに入国
- 自然育ちでは広まっていない
日本の風景に馴染むと認められている月見草は外来種・帰化植物に属する植物です。海外との往来が増える時代に日本に入ってきました。
花の色は白で開花時間は夕方以降なので月見草と呼ぶのにふさわしい花です。
同じ季節に咲く花です♪ 名前についた一文字は勘違い? ドクダミのこと知らないのは残念?? 花言葉も要チェック!!
海外から入ってきた植物は繁殖力が旺盛なイメージがありますがこの月見草は生育の力は控えめだったので野原や原っぱで勝手に育つことは無かったようです。
当時入ってきた原種の月見草はほとんど残っていません。
現在月見草と呼ばれる花は「昼咲月見草」ヒルザキツキミソウと読みますが花はピンクで、開花の時期は月見草とほぼ同じです。
すでに改良された品種が輸入され園芸種として広まりました。
ここまでの月見草の花は白とピンクですが、思い起こせばこれ以外の色を月見草と呼んだ記憶がありませんか。月見草と呼んでいる花はまだあるのでしょうか。
月見草にもう1歩踏み込んでみたいと思います。
全力で勘違い? 惑わすような色に原因が??
月見草という植物は確かに存在しています。花の色は白でつけられた名前を裏切ることなく日が沈むのに合わせて開花。
そして現在目にしているのはガーデニングにも使われる昼咲月見草というピンクの花。
けれど、脳内で咲いている月見草は月のような色をしているとイメージしているケースは多いのではないでしょうか。私もその1人です。
月の光のような黄色い花を咲かせる2つの植物の名前はコレ。
・大待宵草(オオマツヨイグサ)
この2つも月見草と同じように江戸の終わりに入ってきた帰化植物です。
本来の白い月見草よりパワーがあったので野原や原っぱに自然に増えていきました。気が付けば日本の原風景にも人知れず映り込んでいたのです。
今更ですが無頼派の文豪の名台詞は「富士に似合うのは大待宵草」が正しい花の名前であるという見解も浮上します。
元祖の月見草・園芸種の昼咲月見草・黄色い待宵草・花のサイズ直径8cmの大待宵草、それぞれ違いがありますがどれもアカバナ科マツヨイグサ属の仲間です。
勘違いで違った名前が広まったとしても花たちの姿が人々を魅了したのは間違いありません。
勝手に命名? ネーミング大賞がもらえる??
真実を知った後、月見草と呼んでも情緒を優先すればあえて訂正は必要ないと思います。でも植物的な解説が必要ならばホントは待宵草や大待宵草とそっと教えてあげるのはおせっかいにはならないでしょう。
最後になりましたが月見草と待宵草に関してもう1つ耳にした経験がある名前がありませんか。その名前はコレのはずです。
・宵待草(ヨイマチグサ)
これも待宵草を見てインスパイアされた結果できた言葉です。
実在の花ではありません。
作者は大正時代にヒットを連発した竹久夢二ですね。陰キャですがマルチプレーヤーなモテ男が発信した架空の花の名前も浸透しています。
ある時代までは存在が無かった故に気づかない間に風景にも情景にもメンタルにも入り込んでいた月見草に待宵草、そして宵待草。
好きな花の1つに挙げるケースも多いでしょう。
遠くから眺めるだけではなく近くでじっくり向き合うのをおススメします。違いを知ればより花たちの魅力が見えてきます。月とともにある花は時代を超越する歩みを止めません。
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