小春日和とはいつ? 春とつくけれど穏やかな空の後は…厳しい⁈

小春と日和。双子女子の名前の候補として挙げられています。実際に娘さん二人にこの名前を選んだ方もいるようです。小さな春と日々の和み、ビジュアルも響きもイイですよね。

小春日和を選んだのであれば生まれ月も質問してみたくなります。小春日和とつけるのに相応しい月に生まれているなら、その偶然にもぜひ感謝をしたいと思います。

小春日和という言葉をお天気ニュースで耳にしたことがあります。天気予報士さんも思わず使いたくなるお日和なのですね。

春とつくからチョットややこしくなります。季節に関係なく名前に使いたくなる気持ちも分かります。正しい季節はいつ? 小春日和とはどんな日なの、気象的な基準があるのかも気になります。

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小春日和とはいつ? 素直に捉えちゃダメ!?

小春日和とはいつのことなのか。春と付くからには春でしょと思いたいですよね。小春日和とはいつなのか、旧暦を知ることが必要です。雅な暦をお勉強しましょう。

  • 小春(こはる)は旧暦10月の別称の1つ。
  • ※旧暦10月の呼び方他には、神無月・神在月・時雨月があります。
    日和(ひより)は晴れの良いお天気を意味します。

  • 小春日和(こはるびより)とはいつ?
  • 旧暦の10月の期間にある、暖かく晴れた天気を指します。現在の暦では11月~12月初旬に当たります。

本格的な冬に入る前の春のような日。小春の「小」は、決められた基準に満たないという意味があります。本物の春ではないので小春と呼ばれました。

ちなみに旧暦の10月には「小六月」という別称もあります。この六月も旧暦なので今の5月に当たります。小春と比較して、より暖かい日があったのでしょうね。

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小春日和は気象的な基準があるの?

小春日和は「暖かな晴天」ですが特に決められた基準はありません。11月~12月の初旬の天気予報で「明日は小春日和になります。」という発表の仕方は残念ながらできません。

私も天気予報士さんが使っているのを聞いたことがありますが、「今日は小春日和と呼べるお天気でしたね。」とあくまで結果報告で使っていました。11月の東京のお天気データから小春日和の日を探ってみました。

最高気温15度・日照時間0.6/hの次の日に、最高気温19度・日照時間8.6/hの日があります。お日様が出ている時間からこんな日は小春日和と呼べるのかなと想像します。

季節の変わり目の穏やかな日はGift?

11月から12月は秋から冬への季節の変わり目。お天気が周期的に変わる時期です。この時期のお天気の変わり方の一例を挙げます。

低気圧で雨が降る。

低気圧が通過する。

冬型の西高東低の気圧配置になる。

本格的な冬に比べて冬型が長く続かない

穏やかな晴天が現れて小春日和になる。

他には秋は移動性高気圧が上空を通過します。乾いた澄んだ空気を運ぶ高気圧のおかげで小春日和を作ります。秋の移動性高気圧で晴天が続くのは約1~2日という短さ。

小春日和は季節の変わり目の貴重なお天気ですね。特別な名前を付けた日は天の神様の贈り物にも感じられます。

南北に長い日本列島。西高東低の気圧配置になれば初雪を観測する地域もあります。小春日和は全国共通ではないかもしれません。

でも本格的な冬に入る前の穏やかな晴天を見逃さないゆとりは、理想のライフスタイルかも。

俳句では小春日和はいつ使う?

俳句の季語にも使いやすい小春日和は冬の季語です。旧暦の10月そのものではなく、11月7日頃の立冬を迎えた後に使います。

仮名にすると「こはるびより」と6文字なので少し使いにくいですね。なので「小春日(こはるび)」と省略して使うことも可能です。

旧暦のお勉強はこちらの記事でも! 神無月…? 神在月…?

意味は11月~12月初旬の穏やかな天気の他に、降り注ぐ日差しそのものを指します。ホンワカとしたイメージの句が出来そうですね。

教科書でも名前を見る正岡子規は「小春日や浅間の煙ゆれ上がる」と詠んでいます。解説しなくても分かる俳句は正岡子規の真骨頂。シンプルさが小春日を引き立てます。

小春日和の言葉のルーツも知っておこう!!

旧暦の10月は神無月と呼ぶことは良く知られています。でも他の呼び方に「小春」があるというのは私も知りませんでした。10月を小春と呼んだ危殆のエッセイストがいました。

吉田兼好(よしだけんこう)の徒然草(つれづれぐさ)に「小春」が使われています。
◆徒然草:第155段
夏より既に秋は通ひ、秋は即ち寒くなり、十月は小春の天気、草も青くなり梅もつぼみぬ。

夏の間にも秋がやってきている、秋はそのまま寒さを迎え、10月には小春のような天気があり、草が青く育ち梅はつぼみをつける。

文章全体は季節の移り変わりだけを書いたものではありません。四季の流れのように、人生はスムーズに進行しないので心構えが必要と教えを説いています。

でも旧暦の10月だけを特化して「小春」と表した兼好氏、冬に入る前の穏やかな天気に気が付く、ゆとりストでもあったのでしょう。

英語で小春日和は「Indian summer(インディアンサマー)」です。ヨーロッパ大陸から、アメリカに渡った人たちが先住民に教えられたのでこの名前が付いたという説があります。

北米やカナダで日本の小春日和と同じく、「冬の前の春のように暖かな日」として使われます。

上陸したアメリカ北東部は12月に入ると最高気温が5度前後の日がほとんど。3月頃までは厳しい寒さが続きます。

自然と共に暮らすネイティブアメリカンは、季節の小さな動きにも敏感だったのでしょう。

季節の変わり目の「小春日和」1年の終わりも迫ってくるので、特に体調に気を付けたい時期です。1年の締めくくりへのパワーを、神様からの贈り物で補給できるといいですね。

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