半夏生とは? タコを食べるとイイことある?? 実は科学的に決めてます?!
半夏生にタコ、食べていますか? 節分には恵方巻き・桃の節句にははまぐり・端午の節句にちまきを必ず食べている、律儀な皆さん。半夏生にはタコを食べていますよね…
「半夏生? 何のことだっけ」とか「なんでタコが出てくるの」とか色々疑問浮かんでいますか? それとも「もちろんタコ食べています」とか「タコじゃないでしょ」と切り返しますか…
地域で違うことが多い半夏生ですが、これから本格的な夏を迎えるにあたって意外に重要ポイントの日なのです。
あわてて買いに行く前に知っていれば、イイ夏になることは間違いありません。タコを食べる半夏生とは? その年の日にちを決めるのは意外に科学的根拠が使われるってホント?
半夏生とは? タコは必須アイテムなの??
半夏生とは? そしてタコを食べる日。半夏生とは? と聞かれても日にちが分からないし、タコの話は噂も聞かない…などと心配はいりません。地域によってはナニもしない所があります。
緑と白のコントラスト…これが魅力の半夏生♪
でも古来より主食になるお米を育てている日本にとって、大切な季節の区切りとなる日。決めているのはお国の機関です。
- 半夏生:2017年7月2日
四季をより細かく分けた七十二候の「半夏生ず(はんげしょうず)」にある1日。国立天文台が太陽黄経100度の日をその年の半夏生と定めています。
太陽黄経は太陽が通る道を等分に分割した角度。春分を0度としてスタートし、夏至は90度。国立天文台が前年の2月1日に歴要項として日にちを発表していますよ。
夏至から数えて11日目が半夏生とされていましたが、今は太陽黄経100度の日で設定しています。
ということで毎年変わる可能性がある半夏生。イイ夏にするためにもう少し深く知っておきたいと思います。タコが売切れになる前にお話は終わるのでご心配なく。
半夏生は大切な日♪その理由は?
梅雨末期の半夏生、実はとても大切な日です。植物の「半夏」の生態から調べて行きましょう。
◆半夏
烏柄杓(カラスビシャク)とも呼ばれ、漢方薬半夏湯(はんげとう)の原料となる植物。この半夏が生える季節が半夏生。薬にする前の生の状態では毒を含むので食べるのは絶対禁止。
半夏生に降る雨には毒素が含まれているので井戸にフタをする、畑で採れた野菜は食べないという言い伝えがあるのも、毒成分をもつ半夏の影響がおるようですね。
群馬県ではこの日はネギ畑に立ち入らないという習慣も。農作業を一旦お休みにする地域もあります。
田植えは半夏生までに済ませないと苗が育たないという伝えがあったので、この日までに作業を済ませるという重要な区切りにもなっています。
今のような天気予報が無い時代には、梅雨がそろそろ終わりを迎える時期を知るのはとても大切なコト。梅雨末期は雨の量も多くなる時期、半夏雨・半夏水と呼ばれていました。
高温多湿な時期には水や食べ物に気をつける。災害を伴う大雨を無事に乗り切って作物の成長を祈る。こんな思いも込めて半夏生を大切にしたのでしょうね。
半夏生は準絶滅危惧種なの?
同時期に咲く半夏生(半化粧)という、ドクダミ科の植物もいますね。こちらはビジュアルが神。花の下に位置する葉の表面だけが白くなる特長を持っています。
育つのは湿地。半夏生の自生に適した場所が減っているので、準絶滅危惧種としてリストに揚げている自治体がほとんどです。群生を育てて名所になっている所も。
もし出会えあたら、涼やかな白と緑を心にインプットして下さい。花言葉は内に秘めた情熱。本格的な夏を迎えるためのメンタルを表現しているような一言。盛夏を前にした時期に相応しい花ですね。
タコの粘りが半夏生に効く?
お待たせしました、半夏生とタコのお話を始めます。1年の中の大イベント田植えを終えて、農家が願うのはやはり豊作ですね。タコのこんな姿が実りに結びつきました。
タコの足のように沢山根が生えて稲が育つ
タコの姿に力強さを感じたのでしょうね。半夏生にタコを食べるのが主に関西地方。明石のタコは有名ですよね。7月2日は蛸の日として活動している団体も。
明石のタコはマダコ、旬も6月~7月の半夏生の頃。早い海流と豊富なプランクトンで育ったタコは味も歯ごたえも最高級レベル。関西で選ばれたのは納得ですね。
栄養的に見るとタコは高たんぱく低カロリー、脂質はイカの半分というヘルシーさ。ビタミンB2も含んでいるので美肌成分を作る効果も。
注目すべき栄養素はタウリンです。聞いただけでファイトが湧いてきます。疲労回復や血行促進に効果があるタウリンの量は海鮮類の中では第1位。
農作業の疲れを解消して、来たるべき本格的な夏に供えるための身体にはタコが欠かせませんね。消化に時間がかかるので食べ過ぎには注意が必要。よく噛んで食べましょうね。
うどんや鯖や団子もあるの? 半夏生に食べるモノ♪
半夏生には絶対にタコ以外のものを食べている地域が沢山あります。狭い範囲で食べ続けているものもありますね。半夏生は地域色が濃い目です。
この地域では半夏生にはこのような食べ物が登場します。
香川県・うどん
7月2日、香川ではうどんの日です。稲作より麦栽培が盛んだった讃岐地方では半夏生にうどんを食べます。香川県公認の半夏生フードとして推奨されていますよ。
福井県大野市・焼き鯖
江戸時代にお殿様が半夏生に焼き鯖を農民に振舞ったという伝えから、半夏用には今でも焼き鯖を食べる習慣が続いています。焼いた鯖を1人1匹食べるなかなかゴージャスな半夏生フード。
半夏生鯖(はげっしょさば)が持つたんぱく質やビタミンは、江戸も平成も栄養補給には欠かせない魚ですね。焼き鯖がのった「はげっしょ寿司」の限定販売もありますよ。
奈良県香芝市 大阪府南河内地方・きな粉餅
半夏生餅は「はげっしょもち」と呼ばれます、んは省略。お餅の原料は小麦粉とうるち米。きな粉をつけて食べます。農作業が滞りなく一区切りついたことを感謝して、神様にお供えしたコトが由来。
愛知県・いちじく
栽培面積・収穫量ともに愛知県は第1位。旬は夏(6月~7月)と秋(8月~10月)。夏果の旬は半夏生の時期ですね。
いちじくを軽くあぶって味噌をつけ、いちじく田楽として食します。果物の甘みと塩味のコラボですね。生ハムいちじくのサラダ仕立てはオシャレ系一皿。相性は悪くありません。
鉄分やカルシウムなどミネラル分が豊富で、消化促進の酵素が含まれているので夏に負けないための果物です。
半夏生にはコレを食べましょうという慣習は、地域の特色がまず最優先されています。でも日々の作業の感謝と夏に備えるための食べ物が選ばれているのは間違いありません。
高温・多湿・室内外の温度差・熱帯夜、半夏生フード全部のせで日本の夏を乗り切りましょう。
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