アラセイトウとストックの関係は? 歴史に触れて知るもう1つの魅力!! 飾る時は姿勢よく!?
アラセイトウとストック。この2つのカタカナにナニかつながりがあるのか無いのかの答は後ほどお教えしますので楽しみにしていてください。2つのうちで馴染みがあるのはストックですね。
ストックは花屋さんの早春を彩る花です。名のみの春から本格的な春にストックは欠かせません。あるのが当たり前で手にする機会が減っているようにも感じられます。
日常に飾っても邪魔にならない定番の花、そのような印象も強くなっているようです。もしかしたら名前のせいかもしれません。
歴史と名前を知ればまた手に取りたくなります。新しいアレンジのアイデアも浮かびそうです。ストックとアラセイトウの関係はナニなのでしょう。意外な一面をご紹介します。
アラセイトウとストックの関係は? まずは基本から!
アラセイトウとストック。どちらもカタカナですがストックなら耳にしたことがあるでしょう。アラセイトウとストックの関係の前にストックの基本情報からご紹介します。
寄せ植えはセンスが問われます♪参考にしてください
アブラナ科マッティオラ属
欧州南部が故郷
秋に種を蒔いて春に咲く1年草
ストックはアブラナ科に属しています。キャベツやブロッコリーも属しているので野菜のイメージが強いグループです。
ストックのような園芸種の花も属しています。
故郷は欧州なので寒さには耐えますが夏の暑さは苦手なタイプです。1年ごとの種を蒔いて育てます。苗もあるので鉢植えで咲かせることも可能です。
そして「アラセイトウ」ですがここまでは影も感じられません。アラセイトウはストックに本当に関係しているのでしょうか。次はその答えに迫りたいと思います。
活かしたいラインを持つ花にある秘密はナニ?
花の高さが80cm近くにもなるストック。ピンと背筋が伸びるというより癒しのファッションをまとうモデルのような親近感もあります。
アブラナ科だけど食べられないストック、先程載せた属名は聞きなれないモノでした。マッティオラ属はイタリアの植物学の祖であるマッティオリさんを由来としています。
医師でもあったマッティオリさん花の名前にも影響を与える偉大な人だったのでしょう。この属名ですがもう1つの名前があります。それはコレです。
アブラナ科アラセイトウ(紫羅欄花)属
植物界共通の学名がマッティオラ(Matthiola)属ですがアラセイトウは和名ともいえます。アラセイトウとストックには関係がありました。
次はアラセイトウと呼ばれる理由をご紹介します。
注目したのはそこ? 触って気が付いた??
ここまで引っ張ってしまって申し訳ありません。改めて属名でもあるアラセイトウについて解説を致します。
現在お花屋さんで売られているストックは江戸の中頃に日本に入ってきました。その時注目されたのはストックの葉でした。葉を触ってこのように感じたようです。
- こうして「アラセイトウ」に
ストックの葉には微かな産毛がある
↓
触れた時に織った布(羅紗)のような感触があった
↓
その織物はポルトガル語で「ラセイタ」と呼ばれた
↓
「葉がラセイタのよう」が「アラセイトウ」に変化した
ラセイタはウールで折られていたようです。国産にはない毛羽立ちが手に触れる感覚は当時の人を魅了したのでしょう。
桜とアレンジするのはいかがでしょう? 花屋さんで出会える桜の花のお話しはこちらをチェック
参考までにストックは英語の名前、前もって用意しておく在庫品のストックではありません。Stalkの茎を意味する英語が由来となっています。
ここでも花ではなく葉や茎が注目されているようです。
葉に特徴があり茎がネーミングの由来となったストックですが今ではアレンジに欠かせない存在。この後はストックの切り花についてのお話です。
季節もチェックして色もフォルムも活かそう!!
ストックは暑さが苦手なので切り花の流通が始まるのは秋10月そして5月頃まで続きます。流通量が増えるのは2月~3月の早めの春なのでここは覚えておきたいですね。
先程も載せましたが丈が長く茎もしっかりしているので縦のラインが作れます。スタンダードな八重咲は目線を自然に上へ誘導してくれるでしょう。
人気の理由には色数の多さもあります。濃い目の赤から白・紫・オレンジなど組み合わせを考えるのも楽しいですね。花の値段が1本250円前後というのも使いやすいポイント。
終わった花を摘み取ったり、水に浸かっている茎を切り戻しすれば1週間以上花が楽しめます。
華やかな八重咲とは違って一重咲きのストックも見逃せません。優し気な花と産毛によってスモークなグリーンになっている茎と葉。他の花を混ぜないでそれだけで飾ると花の魅力が引き立ちます。
研究者へのリスペクトから始まり触感や見た目で名前を与えられたストック。時が経っても花が人をひきつけるパワーは弱まっていません。
大舞台のセンターには立たないからこその魅力はストックを愛し続けることで途切れることは無いでしょう。良い春になることを願って今年もストックを買いに出かけたいと思います。
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