神無月に神在月とは? 神様はいないのいるの?? 集まって会議するのは縁結び⁈
神無月はかんなづきと読みます。神在月はかみありづきと読みます。どちらも同じ時期の旧暦の名称です。耳にしたことはありますか? 恋愛成就や良縁を願っていれば常識の範囲内かもしれません。
とある場所では神様はお留守、とある場所では神様が集合しているまさに神的行動をとるのが神様たち。日本は沢山の神様が存在する国。沢山の願いを受け入れる心の広さを感じます。
でもホントに神様はお留守になってしまうのか、一箇所に集合した神様がナニをしているのかとても気になります。
さすが神様。どんな時も人々のことを思って動いているんですね。神様の行動への様々な疑問の答えがここで判明できそうです。神在月とはそうだったの! 神無月も心配は無用?ご利益も…大丈夫?
神無月と神在月とは? 同じ月でも真逆は何故??
神無月と神在月とは? 無いと在るの全く反対の漢字を使った神無月と神在月。同じ旧暦の10月の呼び名ですが、一般に言われるのが神無月。神在月は一部の地域で使われます。
旧暦10月神々がここに参集します♪
- 神無月とは?
- 神在月とは?
旧暦10月の呼び名。神々が重要な会議に出かけるので、神がいない月になるので神無月と呼ばれる。
出雲地方の旧暦10月の呼び名。神々が会議のために出雲に参集するので神が存在する神在月(神有月)と呼ばれる。
旧暦の10月は神々がいなくなってしまう地域と、神々が集合する地域に別れます。
かといって出雲地方以外の神社で「出張のためお休みします」という張り紙は見たことがありません。旧暦の10月に日本中で起きる、神々の大移動に隠された謎を解いていきます。
神無月に出雲に行く神様は?
神無月=神様がいないになります。それならば出雲地方以外の神社にお参りに行ってもご利益が無いのでは? と思います。神無月に神様の行動には様々なお話があります。
◆出雲に行く神様は国津神(くにつかみ)
神話に登場する神様をザックリとグループ分けすると2つのグループが出来ます。1つは代表が天照大御神(あまてらすおおみかみ)の天津神(あまつかみ)。
もう1つは代表が大国主大神(おおくにぬしのおおみかみ)の国津神。出雲大社のご本殿に鎮まるのは大国主大神です。国を作り農業を広め、プラス人と人の縁を結ぶことを託された神様です。
神無月に出雲に行くのは出雲系・国津神グループの神様というのが本来の説。いつの間にかすべての神様が出雲に行くというお話が広まってしまったようです。
この後はこの説を裏付ける2つの神様のお話です。
しっかりと神事♪ガッツリとお留守番!!
すべての神様が出雲に集合する訳ではありません。日本を代表する伊勢神宮・お伊勢さんはこの時期に年間でもとても大切な神事が行われます。
- 伊勢神宮:内宮は天照大御神を祀ります。
◆神嘗祭(かんなめさい)→10月15日~25日
神宮で最も重要視をしている祭典。五穀豊穣・国家繁栄などを願い、その年に収穫された新しい稲が奉献されます。
日本に無くてはならないお米が実る季節に行われます。天津神代表の天照大御神は伊勢の地で国のすべてを見守り続けます。
もう1つは身近な存在の神様。魚と釣竿を常時携帯している神様です。
- 恵比寿神:全国各地
えびす講→10月20日11月20日など
その昔からお留守番の役目を引き受けていたのは恵比寿神。他社の神様が出雲に行っている間に地域を守り、恵比寿講と呼ばれる御祈願の祭事を行います。
鯛を抱くお姿から、商売繁盛・豊作・大漁をの神様として信仰が今でも続く頼りになる神様。安心してお留守番を任せられますね。
旧暦の10月は神社を選んでお参りに行く必要があるのかの疑問が浮かびます。そんなことはありません。神様はあくまで神的存在。どこにいてもあなたのことを見守り、つぶやきを聞いています。
神在月の日程は決まりがあるの?議題は??
旧暦の10月を神在月と呼ぶ出雲地方。神々を迎える祭祀は出雲大社を中心に行われます。日程にも決まりがあります。
旧暦10月10日夜 神迎祭(かみむかえさい)
↓
旧暦10月11日~17日 神在祭(かみありさい)
↓
旧暦10月17日夕方 神等去出祭(からさでさい)
毎年旧暦の10月10日の夜から始まります。旧暦の暦に合わせるので毎年変わります。出雲大社の公式サイトで日程が確認できます。2018年は11月17日~24日に行われます。
旧暦で行うので10月ではありません。厳かな神域を実感したい方は、予定は11月に立てて下さい。そして気になる会議の議題はコレ。
・国の経済の繁栄
・五穀豊穣
・人々の日々の安泰
・縁結び
旧暦の10月11日~17日の7日間主に上記の内容を話し合います。人間には計り知れない知恵とパワーで様々な取り決めを交わします。
1番気になるのは縁結びかもしれませんが、結果を知るのは神様だけ。縁を結ぶご利益は待つことも大事。旧暦の10月に神々が出雲大社にどうして参集するのかについては、様々な説があります。
国造りをした大国主大神は顕界の現世は天津神に統治を譲り、見えない世界を治めることを約束したという説があります。
それ以来、大国主大神は出雲で神様の仕事である、人々の願いを聞くなどの、神事(かくれたること)を担ってい続けています。1年に1度大国主大神の元で神々が協議をし、指示を仰ぎます。
平安時代の古文書には出雲大社に10月に神が参集するという話が載っています。人々の間には信仰としてすでに広まっていたようです。
神々が神の世界ですることは人間には分からないことが沢山あります。神秘だからこそご利益もよりありがたいものになります。
神無月と神在月は神様の道中の安全を祈願すると同時に、一層の感謝を伝えるために神社へ出かけたいですね。恵比寿神にはお留守番のお礼を忘れずに…
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